【2026年版】高知県の桜の開花・見頃はいつ?
四国の南部に位置し、太平洋に面した温暖な気候の高知県。「よさこい祭り」やカツオのたたきで有名ですが、春には美しい桜景色が県内各地を彩ります。特に、全国の桜前線のスタート地点となることが多く、日本で最も早く春の訪れを感じられる県の一つです。
2026年に高知県でお花見を計画する上で最も重要なのは、この「日本一早い開花」という特徴と、県内のエリアによるわずかな時期のずれを把握することです。まずは、高知県の桜の全体像と開花時期について詳しく解説します。
高知の桜は3月下旬に開花!4月上旬がピーク(日本一早い!)
高知県の桜(ソメイヨシノ)の開花時期の基準となるのは、「高知地方気象台」(高知市)の標本木です。高知の平年の開花は3月中旬から下旬(例年3月18日~24日頃)となります。これは、全国の県庁所在地の中で最も早い記録となることが非常に多く、「桜前線は高知からスタートする」と言われる所以です。
そして、開花から約1週間~10日程度で満開を迎えるため、高知県のお花見(ソメイヨシノ)の最大のピーク(見頃)は、「3月下旬から4月上旬」となります。「高知公園(高知城)」や「鏡川河畔」といった高知市内の主要な名所は、まさしくこの時期がクライマックスです。全国に先駆けて、美しい桜の季節が本番を迎えます。
2026年の地域別(高知市・四万十・山間部)開花・満開予想
高知県は東西に長く、また四国山地を抱えるため、地域によって桜の開花時期に若干の差が出ます。
【中部・東部エリア】(高知市、南国市など)
県の基準となるエリアで、最も早く開花を迎えます。3月中旬~下旬に開花し、3月下旬~4月上旬にピークを迎えます。「高知公園」や「鏡川河畔」、「五台山公園」などがこれにあたります。
【西部エリア】(四万十市、四万十町など)
高知市よりもわずかに遅れて開花・満開を迎える傾向があります。「家地川公園」なども、高知市内より少し遅れてピークとなることが多いです。
【山間部エリア】(仁淀川町など)
標高の高いエリアや一本桜はさらに遅れます。例えば、仁淀川町にある有名な一本桜「ひょうたん桜」(エドヒガンザクラ)の見頃は、高知市内のソメイヨシノより遅く、例年3月下旬から4月上旬頃となります。
これらはあくまで平年の傾向です。2026年の正確な開花・満開予想は、その年の冬の寒さや、2月から3月にかけての気温の推移によって大きく左右されます。暖冬や春先の高温が続けば、さらに開花が早まる可能性もあります。計画を立てる際は、2月頃から発表される気象会社などの最新の桜開花予想を必ず確認するようにしてください。
【2026】高知県でおすすめのお H見・桜の名所7選
日本で最も早く桜前線がスタートすることが多い高知県には、南国らしい温暖な気候の中で咲き誇る美しい桜の名所が揃っています。現存天守を持つ高知城から、清流・仁淀川(によどがわ)流域に咲く伝説の一本桜まで、その魅力は多彩です。2026年の春に訪れるべき、特におすすめの桜の名所を7ヶ所厳選してご紹介します。
1. 高知公園(高知城)(高知市)|天守閣と追手門!城郭を彩る桜
高知市のシンボルであり、全国に12箇所しか残らない現存天守を持つ「高知城」。その城跡である「高知公園」は、県内随一の桜の名所です。ソメイヨシノを中心に約200本の桜が、天守閣や追手門(おうてもん・重要文化財)といった歴史的建造物を彩ります。夜桜のライトアップも美しく、多くの花見客で賑わいます。
2. 鏡川河畔(高知市)|市民憩いの場!川沿いを彩る桜並木
高知市の中心部を流れる「鏡川(かがみがわ)」の河畔も、市民に親しまれている定番のお花見スポットです。川沿いの遊歩道にソメイヨシノの桜並木が続き、満開の時期には美しい桜のトンネルとなります。穏やかな川の流れを眺めながら、のんびりと散策やピクニックを楽しむのに最適です。
3. 牧野植物園(高知市)|多種多様な桜と春の花々
「日本の植物分類学の父」と呼ばれる牧野富太郎博士の業績を記念して開園した「高知県立牧野植物園」。五台山(ごだいさん)の山頂近くに位置し、約3,000種類以上の植物が栽培されています。園内にはソメイヨシノだけでなく、牧野博士ゆかりの品種を含む多種多様な桜が植えられており、長い期間お花見を楽しめます。桜以外の春の花々も豊富です。
4. ひょうたん桜(仁淀川町)|樹齢500年!仁淀ブルーと伝説の一本桜
「仁淀ブルー」で知られる清流・仁淀川流域にある、高知県を代表する一本桜が、仁淀川町(によどがわちょう)にある「ひょうたん桜」です。樹齢推定500年のエドヒガンザクラの古木で、県の天然記念物に指定されています。つぼみの形がひょうたんに似ていることから、この名が付きました。山里の斜面に堂々と立つその姿は圧巻です。見頃は3月下旬~4月上旬頃です。
5. 家地川公園(四万十町)|四万十川沿い!約1000本の桜と菜の花
「日本最後の清流」とも呼ばれる四万十川(しまんとがわ)。その中流域、四万十町(しまんとちょう)にある「家地川公園(いえぢがわこうえん)」は、川沿いの桜の名所です。約1,000本のソメイヨシノが咲き誇り、堤防には菜の花も咲き、ピンクと黄色の鮮やかなコントラストが楽しめます。雄大な四万十川の流れと共に、春爛漫の景色を満喫できます。
6. 五台山公園(高知市)|高知市街と桜を一望!竹林寺も
高知市街の東に位置する標高約140mの「五台山(ごだいさん)」。山頂付近は公園として整備されており、桜の名所としても知られています。ソメイヨシノやヤマザクラなどが咲き、展望台からは高知市街地や浦戸湾(うらどわん)を一望できます。四国霊場第三十一番札所の「竹林寺(ちくりんじ)」も隣接しており、参拝と合わせて楽しめます。
7. 桜峠園地(越知町)|仁淀川エリア!約1000本の桜が咲く峠
仁淀川流域、越知町(おちちょう)にある「桜峠園地(さくらとうげえんち)」は、その名の通り峠にある桜の名所です。約1,000本のソメイヨシノが植えられており、満開の時期には峠道が美しい桜色に染まります。眼下に広がる山々の景色と共に桜を楽しめる、ドライブにもおすすめのスポットです。
高知県のお花見・桜めぐりで注意したいポイント
日本で最も早く桜前線が訪れる高知県には、一足早い春の絶景が待っています。しかし、その旅行を成功させるには、温暖なイメージとは裏腹な春先の気候や、交通事情などを理解しておくことが大切です。
2026年の桜旅行を快適に楽しむために、事前に知っておくべき3つの重要なポイントを詳しく解説します。
服装の準備|「花冷え」と温暖な高知でも油断禁物
高知県の桜の見頃である3月下旬から4月上旬は、「花冷え(はなびえ)」に十分な注意が必要です。「日本一早い開花」とはいえ、まだ春先の不安定な時期です。日中は暖かくても、日が暮れると意外と肌寒く感じることがあります。
特に「高知公園(高知城)」などで夜桜のライトアップを楽しむ予定の方や、「ひょうたん桜」のある仁淀川町のような山間部を訪れる方は、しっかりとした防寒対策が欠かせません。薄手のダウンジャケットやフリース、ストールなど、重ね着で体温調節ができる服装を準備しましょう。また、春先は天気が変わりやすいこともあるため、折り畳み傘があると安心です。
アクセス方法|「車社会」高知の駐車場・公共交通機関
高知県は、高知市中心部などを除けば、基本的に移動手段として「車」が中心となる「車社会」です。「高知公園」や「鏡川河畔」は市内中心部でアクセスしやすいですが、「ひょうたん桜」や「家地川公園」、「桜峠園地」といった多くの名所は、車でないとアクセスが困難な場所にあります。
そのため、お花見シーズンの週末は、人気スポット周辺の道路が混雑し、駐車場が満車になってしまうこともあります。特に「ひょうたん桜」周辺は道が狭く、駐車場も限られています。2026年に車で訪れる場合は、事前に公式サイトや観光情報サイトで駐車場の場所や収容台数、アクセスルートを確認し、時間に余裕を持って出発することをおすすめします。高知市内の移動は路面電車(とさでん交通)も便利です。
人気スポット(高知城・ひょうたん桜)の混雑対策
高知県のお花見シーズンで特に混雑するのが、高知市の「高知公園(高知城)」と、仁淀川町の「ひょうたん桜」です。
「高知公園」は、天守閣と桜の組み合わせが人気で、週末や夜桜ライトアップの時間帯は多くの人で賑わいます。「ひょうたん桜」は、その伝説的な姿を一目見ようと、県内外から多くの見物客が訪れ、周辺の狭い道が渋滞することがあります。対策として、最も混雑する週末の昼間を避け、比較的空いている平日に訪れるか、週末であれば早朝に楽しむのが最も賢明です。特に一本桜は、朝の光の中で見るのも格別です。
まとめ
2026年におすすめしたい、高知県のお花見・桜の名所7選をご紹介しました。高知県の桜(ソメイヨशिノ)は、全国のトップを切って3月中旬~下旬に開花し、3月下旬から4月上旬にピークを迎えるのが最大の特徴です。「日本一早い春」の訪れを告げる、美しい桜景色が待っています。
高知県には、現存天守と桜のコントラストが美しい「高知公園(高知城)」、市民憩いの「鏡川河畔」、そして仁淀ブルーの流域に咲く樹齢500年の「ひょうたん桜」、最後の清流・四万十川沿いの「家地川公園」など、歴史と豊かな自然が織りなす個性豊かな桜の名所が揃っています。植物園や眺望の良い公園も魅力的です。
ただし、この素晴らしい高知の桜を2026年に満喫するためには、2つの重要な注意点があります。
①「花冷え」対策:温暖な高知でも、朝晩や山間部は冷え込みます。特に夜桜鑑賞はしっかりとした防寒対策が必須です。
② アクセスと混雑対策:「車社会」であるため、山間部の名所へは車の準備が必要ですが、「ひょうたん桜」周辺などは週末に深刻な渋滞が発生します。事前に情報を確認し、早朝の訪問や時間に余裕を持った計画を立てましょう。
これらのポイントを押さえて、2026年の春は、一足早い春爛漫の土佐路で、美しい桜景色をぜひお楽しみください。